子どもの権利に関する学習会に参加
8月27日大田区立消費者生活センターにおいて主催大田区教育委員会、実施団体「おおたっ子条例を考える会」が【「子ども条例に関する学習会」その1~おおたっ子を育むために~】を催し、東京都の「こども基本条例」や、「豊島区子どもの権利に関する条例」について、それぞれの管轄課長を招いて現状を伝えました。当市民団体は、区議会議員3期目半ばで亡くなった故北澤潤子さんが大田区に子ども権利条例をつくりたいと願う区民の方々とともに立ち上げ、子ども条例やオンブズパーソン制度について学びながら市民案『おおたっ子条例』をつくりました。現在は北澤さんの遺志を継いだ会のメンバーが「学習会その2」開催を目指しています。
大田・生活者ネットワークは大田区に子どもの権利の考え方を普及し、必要とされるしくみづくりにつながるよう連携していきます。
■豊島区のとりくみ
【豊島区子どもの権利に関する条例】
《制定過程の議論》
〇子どもは保護の客体、権利行使の主体ではない≠子どもは年齢に応じた、思い・考え・意見を有することを尊重し、子ども自身が自身に関することを自分で決めらるよう支援することが大切
〇条例内容の誤解・曲解による子ども自身によるはき違え≠子どもを一個人として認め、権利の意味すること・果たすべき義務や責任について分かりやすく説明する
〇権利は義務を果たしてこそ補償すべき≠子どもの義務とは何か?
〇条約は発展途上国を対象としたものでは?≠すべての子どもを対象に採択されたもの
《策定までの経緯》1994.4国連「児童の権利に関する条例」を日本が批准⇒2001.3豊島区青少年問題協議会「子どもの権利擁護の仕組みづくり」答申⇒2003.2豊島区青少年問題協議会「子どもの権利条例」策定が最重要課題と答申⇒2003.12子どもの権利検討員会設置⇒2005.3検討委員会が条例素案策定、報告書提出、フォーラム開催⇒2006.3「豊島区子どもの権利に関する条例」成立・4月施行(一部未施行)⇒2010.1子どもの権利擁護委員会設置⇒2016児童福祉法に「児童の権利に関する条例」の精神が理念として明記⇒2018.1「子どもの権利委員会」規則施行
《子どもの権利を考えるうえで大切にしたこと》
※子どもは単に大人に守られるだけの存在ではなく、自分の人生の主人公
・子どもは「一人の人間」として尊重される存在
・「未来の担い手」であるとともに「いまを生きる主体」
・「子どもの支援」と「子育て支援」は両方進めるもの
《条例の持つ意義》
行政の姿勢を確立・子ども自身の自覚の促進・関係の再構築(虐待事例等で権利が保障される者と保護する者など)支援・救済根拠の明示と手だての構築
《具体的な取り組み》
(1)普及・啓発 … 子ども月間/パンフレット作成と配付/出前講座/小学校と連携した学習プログラムの実施
(2)子どもの参加 …「豊島子ども大学」/としま子ども会議
(3)子どもの遊び・居場所
(4)児童虐待防止 … 児童虐待防止ネットワーク/相談事業/ひとり親家庭支援センター/児童相談所設置
(5)子どもからの相談 … 子どもに関する相談事業/フリーダイヤル/子ども若者総合相談
(6)子どもの権利擁護委員会 … 子どもの権利侵害に迅速・適切に対応し、救済を図り、回復を支援する機関
(7)子どもの権利委員会…条例にもとづく計画・施策を検証
(8)子どもの権利推進計画…子ども・若者総合計画(2020-2024)