大田区議会、全ての請願と陳情を不採択。第4回定例会 審査結果

保守の、国策への忖度?

ここ数年、大田区議会においては区民からの請願・陳情がほぼ全て不採択となっています。
今回は、保育料の公平性、施設の長寿命化などの問題、消費税増税の問題、そしてリニア新幹線の工事や羽田の増便問題への不安から調査の徹底を求めるものなどでした。どの陳情も決して自分勝手なものではなく、将来にわたる区民や都民の暮らしや安全に関わる重要な指摘であり、陳情にしたためる利他の精神と情熱には敬意を感じるものでした。しかし、残念ながら国への調査の求めさえ、不採択となったのです。

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いくら国策といえども、区民の暮らしや財産に関わることがあれば、国に対して意見を上げることはできないのでしょうか。一つ一つの事案を区民の生活にとってどうなのか、区民に寄り添う中で、吟味をすることはできないのでしょうか。
“国策だから、文句はいうな、体制には黙って従え”という姿勢の表れなのでしょうか。
……保守の、国策への忖度?

また、こういうことが大田区議会に限ったことなのか、ほとんどの自治体議会がそういう傾向にあるのか、市民の声を代弁するより、国策を支えることが政党の機能だととらえられているのか、危惧するところです。

議会を傍聴したある区民が言っていました。基礎自治体の議会は政党間で争わないで、みんなで「大田区党」になって、行政をチェックし、区民の方を向いて区民にプラスになる施策を打ってほしいと。本当にそうですね。少なくとも国政に影響されないで、純粋に住民福祉の視点で考えていきたいものです。

国会での国民無視の多数派の横暴を見て、この国の行方が不安になりますが、区議会はじめ、地方の隅々までが住民軽視に陥らないことを祈りつつ・・・。


 

そうそう、古い大田区議会だよりを見ていたら、今から27年前、平成7年、大田区議会はこんな議決書を国に提出していたこともありました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日本の民主主義を揺るがす「日米地位協定への懸念」そして「沖縄での人権侵害についての憤り」について、はっきりと意見表明をしていました。沖縄で起きたことも、日本の民主主義と住民福祉の延長線上にあるという自覚をしっかり持っていたのですね。これこそ基礎自治体議会の意気込みです。

沖縄、がんばれ! 大田区がんばれ!