18時に帰る国 オランダ。 “働き方改革”というなら、日本もそうしようよ!

オランダ

・世界一、子どもがしあわせな国(ユニセフ2013年)
・女性の労働参加率が高いのに出生率が高い
・1人当たりのGDPは日本より高い。労働時間よりもアウトプット重視
・食事は家族でいっしょにするようにしている。89%
・「私たちは出生率を上げようとは思っていない。今、人々がしあわせに暮らすにはどうすることがよいのか考えているだけ。パパとママが世界一、しあわせな国ですよ」(政府関係者)

 

18時に帰る ―「世界一子どもが幸せな国」オランダの家族から学ぶ幸せになる働き方

1more baby応援団」の秋山開さんのオランダレポートの講演会に参加しました。

今の日本、働き方を変えないと家庭が疲弊し、そのしわ寄せは子どもにいってしまう。
単に出生率を上げればいいのではなく、ゆとりのある、しあわせを実感できる社会に
しなければ、と私自身も問題意識を持っていたからです。

さて、オランダは女性の就労率が高く、それなのに出生率も高いのです。ためいきがでるような“家族ファースト”の社会。日本のように育休をとりたくても遠慮する社会ではなく、当然の権利として、自立した個人として、会社や同僚との信頼関係の中で自分にあった仕事の仕方を創り出す、そんな働き方を実現させている社会です。
しかし30年前は今の日本と同じように女性の労働参加は低く、出生率は1.46だったそうです。現在は1.7に回復。女性の就労率は日本が66%なのに対してオランダは70%です。

1982年、ワッセナー合意という市民と企業と行政の掛け合いで働き方改革を行い、徐々に現在の形に整ってきたそうです。

・ワークシェアリングで一人の労働時間を短縮・賃金カット
1+0=1ではなく0.75+0.75=1.5 労働力と収入に関する変革

 


●政府・自治体の取り組み

・保育園 4歳まで 8:30~18:30
・保育ママ 4歳まで
・市民型保育園 4歳まで 施設によって異なる
・出産後8日間の専門家によるサポート:自宅に来てくれて家事から来客のお茶出しまですべてやってくれる
・地域に親子が集まる場をつくる
・各家庭にはかかりつけ医:訪問して見ていく。虐待の予防
・家族ファースト・役所主導ではなく、市民がどうしたいのか、に寄り添う
・子ども・家庭をサポートする人たちを支援するのが役所の仕事

●企業の取り組み “労働時間より仕事の質”

・細かな就業規則はない。上司と部下で話し合って決める。話し合いと信頼関係
・個人個人の働き方をつくっていく。フレキシブルに
例:フルタイムで週3日。子育てを楽しみたい男性。自分に合った働き方をする権利。
・テレワークは管理しない。アウトプットが適切ならよい。
活用する人は通勤時間が長い人、子どもの病気など。
・チーム主義、プライベートの情報も積極的に共有し、助け合う。

 

 

 

 

 

●教育・イエナプラン

・規則はあるが自由のためにある規則
・子どもは自分でその週のカリキュラムを決める
・先生に質問する前にまず、学年の違う友人3人に聞いて、仲間同士で問題解決ができないか取り組む
・話し合いと信頼関係の構築 → 教育方針が社会の空気を作っている

 


なぜ日本は“きっちり管理”の体制なのでしょう。テレワークでさえもある会社はパソコンに最新の技術で管理機能を搭載して、どのアプリを立ち上げたか、打った文字数はいくつか等、わかるようになっているとか。管理というより監視!
オランダみたいに“成果に対する評価”だけでよいのではないでしょうか。疑う社会より信じる社会を!何が幸せなのか、健康な人間らしい働き方とは、ということを、日本も議論をしていくべきときです。