プラスチック焼却と新会社設立◆区長の意向調査実施

〜燃やしていいの?プラスチックごみ〜

 2005年10月、東京23区区長会は、2008年から全区で、これまで不燃ごみとされていたプラスチック廃棄物を、資源ごみまたは可燃ごみとして収集し、可燃ごみとして集めたものは焼却し、サーマルリサイクル(焼却した熱を回収)を実施することを申し合わせました。品川、杉並、足立、大田の4区においてモデル実験が行われることとなりました。 (写真は杉並区でのヒアリング場面)
 プラスチックの焼却は、焼却そのものの安全性の確保、健康や環境への影響(ダイオキシンやCo2の排出)、資源の有効活用、ごみ減量の意識に逆行するなど様々な問題があります。

 一方で、東京二十三区清掃一部事務組合が6割、民間事業者が4割を出資した株式会社を作る計画があることがわかりました。
 この会社の設立は、
 ●清掃工場でごみを焼却してできた電力を売買する
 ●清掃工場の運営管理を受託する
ことが目的です。
 
 東京23区では、清掃工場にごみを持ち込むまでの収集・運搬を区が担い、清掃工場での焼却以降を23区共同で設立した東京二十三区一部事務組合(東京一組)で行っています。

 プラスチックを、可燃ごみとしリサイクルへの取り組みを各区の問題とすることは、各区のごみ減量に温度差をもたらします。

 東京一組の意思決定に、各区の議会が関与しにくく、決定過程が不透明なことから、各区の状況を聞くため23区の区長に意向調査を行いました。可能な限り、直接区長に会い、会えない区は書面にて回答を依頼しました。

 意向調査の結果、「新会社」については、区長会においても十分な議論ができていないこと、区長の「新会社」の事業内容についての理解の度合いがまちまちであることがわかりました。
 
 また「廃プラ焼却」については、各区のおかれている状況もあり、取り組みにかなりの温度差がかなりありました。十分な資源化を図ったうえでのサーマルリサイクル(焼却による熱回収)といいながら、その他プラスチックの分別収集に全面的に取り組むと答えた区は、少数にとどまっています。

 現在、23区のうち、回答のあった21区から、回答が届いています。一覧表にして掲載しました。

 ◆23区区長の「廃プラスチック焼却」「新会社」意向調査実施結果