上程された職員の給与については、本年8月15日に行われた人事委員会の公務員給与の改訂についての勧告に基づいた、年功的な給与上昇の抑制と職務・職責に応じた俸給構造への転換及び勤務実績の給与への反映に基づいた適切な改定であると評価するものです。
しかしながら、職員の、月例給と特別給を加えた年間給与総額が全体で下がるのに対して、特別職及び議員は、同様に月例給が下がり特別給があがるものの、年間給与総額も上がります。これでは、年間給与総額が見えにくいという区民の声もあります
景気に緩やかな回復はみられ、一部の大企業などには、賃金の上昇が認められるものの、依然中小企業などは厳しい状況です。特に、中小零細企業の多い大田区において、区政をあずかる特別職、および議員の年間給与総額を上げる時期にはまだ至っていないと判断します。
区財政も、今回の補正予算にも計上されている、大規模マンション建設に伴う人口増などの要因から区民税の増収があったものの、今後も、少子高齢化や三位一体の改革の影響により厳しい状況が続くことが予測されます。民間委託や指定管理者制度の導入など、民間活力を利用し経費を削減するとともに、行政経営診断を行い、公認会計士の民間の視点での区政の効率化に取り組んでいるなかで、職員の年間給与総額を下げながら、特別職の年間給与総額をあげることは、区民に対しての説明がかず、区民の理解を得ることも困難です。
よって、数式どおりの改定でなく特別職についても大田区として、職員と同様下げるべきであると考え、反対しました。